ごあいさつ

「人は何のために生きているのか」ということについて最近よく考えます。
撫子座を立ち上げてから多くの出会いや別れを繰り返し、その中から沢山のことを学びました。

まず私が撫子座を立ち上げたきっかけです。
今から10年前ベトナムの小さな田舎の中学校を訪問しました。
その時、私は彼等とサッカーをしました。
サッカーボールは、ペタンコになったゴムボールを代用していて上手く転がりません。
私が「しんどい、しんどい」の言葉を叫びながら走っていると、
生徒達の多くが集まってきて応援してくれます。
とても中学生とは思えない小さな身体で、貧しい生活の中でもきらきら輝く瞳で、
明るく逞しく夢を持って生きている。
彼等から私は何か大きなエネルギーをもらった気がします。
そして「知足」(足るを知る)を思い知らされ、かすかな希望を抱いて日本に帰国しました。
いつか途上国の人達と共に何か出来ないか?そう強く思いました。
この出会いのお陰で「アジアン雑貨とファッションの店・撫子座」は、誕生しました。
 
最近は、ベトナムの商品よりタイや韓国の商品が多いのが現実ですが、
様々な国で多くの仲間が出来ました。
タイのバンコクでは、いつものお決まりのホテルで、お決まりの食事をし、
お決まりの仕入先を廻り、お決まりの運送会社(UPS)で発送です。
チェンマイでは、日本の友人が頑張っています。
バンコクと違って緑が豊かな静かな街。
仕入れの最終日は、やはりお決まりのリバーサイドレストランでタイ料理での締めくくりです。
時々しか行けませんが、みんな「サワディーカ」と明るく迎えてくれ、
一緒に商品を選びながら楽しく仕入れをします。
それは、私にとって過酷な体力勝負を伴いますが、まさに至福の時間でもあります。

また、日本に帰国してからスタッフやお客様が喜んでくれる姿を見るのも、本当にうれしく幸せに思います。
撫子座は、多くの人達のお陰で「今」があります。
皆様と出会えたことを心から感謝しています。

ありがとうございます。

これからも一期一会を大切に、一人でも多くのお客様に愛される撫子座でありたいと思います。
そして撫子座の象徴である、あの「蓮」の花を美しく咲かせ続けていき、
やがては「一華開五葉」(いちげごようをひらく)の言葉のように
、一輪の花が5枚の花弁を開きやがて結ぶ。
そんな会社でありたいと思います。

最後に、私達は今まさに「不安の時代」を生きています。
豊かなはずなのに心は満たされない。
衣食は足りているのに礼節に乏しく、自由なはずなのにどこか閉塞感がある。
心はどんどん貧しくなっていく。  
そんな今だからこそ「何のために生きていくのか」を考えるときだと思います。
そして私はこう思います。「人生は心が思い描いたとおりになる」と。
しかし人間は弱いものです。
私も「知足」を思いながらも、生きていると苦しいことの方が多く思えてしまいます。
けれども、その労苦は絶好のチャンスなのだと言い聞かせています。
現世とは、生まれてきた時より少しでも綺麗な魂になるために、精進を重ねていく修行の場だと。
だから私も、常に生きる意味を考えながら心を高め、魂を練磨していきたいと思います。
そして「日々是好日」と言えるように、一生懸命に働き、
何事にも感謝の気持ちを持って、頑張って生きていきます。

どうか、全世界の人々が一日でも早く平和に暮らせる世の中になることを願いながら。



平成21年2月10日


 株式会社      クーポラ      
   代表取締役     泉 里美